庁舎建築を見学する~丹下健三と佐藤武夫~
こんにちは。ようやく秋らしい季節となりましたね。
今日は夏の終わりに行った建物見学のお話から。
今年は丹下健三生誕100周年ということで、
高松市内では丹下健三氏にまつわる展覧会やイベントが実施されていました。
その一つ、香川県庁舎を見学する1時間のガイドツアーに参加しました。

1958年に竣工した香川県庁舎は、丹下健三氏の初期の代表作であり、その後の全国自治体庁舎のモデルになったそうです。そう言われてみると、ジジの地元の市役所の建物にちょっと似てるかも・・・と思いました。
特徴的な外観。伝統的な木造建築とモダニズムの融合だそうです。

当時の金子県知事は、丹下氏に「民主主義にふさわしい建物を作ってほしい」と依頼したそうです。その結果、誰でも自由に気安く出入りすることができる建物を作ることになったとか。

建築とは、理念や理想の結晶なんだなあと、と改めて思いました。「民主主義とは何か」という丹下氏の答えが香川県庁舎に凝縮されているような気がしました。
1階ロビーは周囲が全てガラスで開放感にあふれています。サッシの下枠を地面から浮かせることによって、内部と外部の床面が連続していることをはっきりと見せているそうです。

1階ロビーに、丹下氏の依頼により製作された猪熊弦一郎画伯の太陽と月を題材にした壁画「和敬静寂」が設置されています。この壁画の内部には、階段やエレベーター、水回りなどが入っており、センターコアシステムという当時は珍しかったシステムが採用されているそうです。

あちらこちらにある打ちっぱなしのコンクリートの表面には、木目模様があります。コンクリートを固める際に型枠に使われた杉の木目が写ったもの。技術力の高い職人の方が丁寧に作ったので、今でもコンクリートの状態はとても良いそうです。

家具も建築当時のものが幾つかあります。和風モダンで素敵です。

講堂です。奥に見える青と白は引き戸です。

階段です。

普段は立ち入ることができない屋上にも入りました。

当初は、喫茶店があり、大勢の人でにぎわったそうです。当時は、周囲に高い建物もなく、景色を眺めながら、ビールも飲めたそうです。

ツアーガイドは、県庁職員の有志の方でした。少しお話してみました。今回、ガイドを務めるに当たり、一生懸命勉強したとおっしゃっていました。色々とご苦労はあると思いますが、実際に働いている職員の方々から、お話を伺う試みは素晴らしいと思いました。

いつも誰でも入れるがゆえに、なかなか気づかない魅力の数々・・・。
こうした建物の隠れた魅力を伝える活動がもっともっと色々なところで広がってほしいと思います。
open! architecture でも、
百貨店など普段何気なく行っている建物の気づかない魅力を再発見する見学を毎年試みてきています。
参加者からは、「よく来ていたけど、全然知らなかった!」
など驚きの声が飛び交う、毎年人気のイベントとなっています。
今年は、庁舎建築の隠れた魅力を探ってみようと、東京・築地にある中央区役所の見学を
11月1日(金)に初めて実施します。
中央区役所にとっても初めての建築見学ツアーです!
1969年に竣工した東京都中央区役所は、全国で庁舎建築の実績を持つ佐藤武夫氏の設計です。
1967年、多年の業績により日本芸術院賞を受賞し、天皇陛下に、当時計画中であった中央区役所などをパネル化して説明したそうです。

「普段入れる区役所を見学して何が面白いの」と思う方もいらっしゃると思いますが、
解説者とともに、設計者の意図に思いを馳せながら、内部諸室をじっくり見学します。
普段は入ることができない場所もちょっとだけ覗かせていただきます。

宝探しのように、普段見ることのできる建物の「魅力を発見すること」を、ぜひ愉しんでいただければ嬉しいです。
「中央区役所〜意外に知らない隠れた魅力を探しに〜」
まだ、参加申込み受付中です!
>>>お申し込みはコチラから!
ジジもどんな魅力に出会えるのか、今からワクワクしてます。
【ジジ】
今日は夏の終わりに行った建物見学のお話から。
今年は丹下健三生誕100周年ということで、
高松市内では丹下健三氏にまつわる展覧会やイベントが実施されていました。
その一つ、香川県庁舎を見学する1時間のガイドツアーに参加しました。

1958年に竣工した香川県庁舎は、丹下健三氏の初期の代表作であり、その後の全国自治体庁舎のモデルになったそうです。そう言われてみると、ジジの地元の市役所の建物にちょっと似てるかも・・・と思いました。
特徴的な外観。伝統的な木造建築とモダニズムの融合だそうです。

当時の金子県知事は、丹下氏に「民主主義にふさわしい建物を作ってほしい」と依頼したそうです。その結果、誰でも自由に気安く出入りすることができる建物を作ることになったとか。

建築とは、理念や理想の結晶なんだなあと、と改めて思いました。「民主主義とは何か」という丹下氏の答えが香川県庁舎に凝縮されているような気がしました。
1階ロビーは周囲が全てガラスで開放感にあふれています。サッシの下枠を地面から浮かせることによって、内部と外部の床面が連続していることをはっきりと見せているそうです。

1階ロビーに、丹下氏の依頼により製作された猪熊弦一郎画伯の太陽と月を題材にした壁画「和敬静寂」が設置されています。この壁画の内部には、階段やエレベーター、水回りなどが入っており、センターコアシステムという当時は珍しかったシステムが採用されているそうです。

あちらこちらにある打ちっぱなしのコンクリートの表面には、木目模様があります。コンクリートを固める際に型枠に使われた杉の木目が写ったもの。技術力の高い職人の方が丁寧に作ったので、今でもコンクリートの状態はとても良いそうです。

家具も建築当時のものが幾つかあります。和風モダンで素敵です。

講堂です。奥に見える青と白は引き戸です。

階段です。

普段は立ち入ることができない屋上にも入りました。

当初は、喫茶店があり、大勢の人でにぎわったそうです。当時は、周囲に高い建物もなく、景色を眺めながら、ビールも飲めたそうです。

ツアーガイドは、県庁職員の有志の方でした。少しお話してみました。今回、ガイドを務めるに当たり、一生懸命勉強したとおっしゃっていました。色々とご苦労はあると思いますが、実際に働いている職員の方々から、お話を伺う試みは素晴らしいと思いました。

いつも誰でも入れるがゆえに、なかなか気づかない魅力の数々・・・。
こうした建物の隠れた魅力を伝える活動がもっともっと色々なところで広がってほしいと思います。
open! architecture でも、
百貨店など普段何気なく行っている建物の気づかない魅力を再発見する見学を毎年試みてきています。
参加者からは、「よく来ていたけど、全然知らなかった!」
など驚きの声が飛び交う、毎年人気のイベントとなっています。
今年は、庁舎建築の隠れた魅力を探ってみようと、東京・築地にある中央区役所の見学を
11月1日(金)に初めて実施します。
中央区役所にとっても初めての建築見学ツアーです!
1969年に竣工した東京都中央区役所は、全国で庁舎建築の実績を持つ佐藤武夫氏の設計です。
1967年、多年の業績により日本芸術院賞を受賞し、天皇陛下に、当時計画中であった中央区役所などをパネル化して説明したそうです。

「普段入れる区役所を見学して何が面白いの」と思う方もいらっしゃると思いますが、
解説者とともに、設計者の意図に思いを馳せながら、内部諸室をじっくり見学します。
普段は入ることができない場所もちょっとだけ覗かせていただきます。

宝探しのように、普段見ることのできる建物の「魅力を発見すること」を、ぜひ愉しんでいただければ嬉しいです。
「中央区役所〜意外に知らない隠れた魅力を探しに〜」
まだ、参加申込み受付中です!
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ジジもどんな魅力に出会えるのか、今からワクワクしてます。
【ジジ】